Galaxy シリーズを中心としたAndroidのカスタマイズの覚書です。
現在のメイン機種はGalaxy Note 9(グローバル版)。
10年目を迎え、古い投稿を整理・改訂しました。
カスタマイズのまとめ(リンク集)はこちらです。

2020/02/23

TWRPを使わずにMagiskのみでroot化する


Android 10では、カスタムリカバリ(TWRP等)を使用してroot化するとPINや顔認証等のセキュリティ機能やGalaxy Account、Galaxy Store、端末リモート追跡等々の機能が使えなくなりますので、ファームウェアのアップデイトが配布されたのを機に、TWRPを使わずにMagiskのみでroot化してみました。

Magiskでパッチを当てたファームウェアをOdinから焼きます。

注意事項

1) root化の手順を誤ると端末が起動しなくなる可能性があります。ROM焼きの知識があり問題発生時に修復出来る方以外には推奨しません。

2) root化するとSamsung PassやKNOX等の一部の機能が使えなくなります。

2) root化の過程でファクトリーリセットを行いますので、端末内のデータが全て消去されます。予めSmart Switch等でバックアップをとっておきます。

準備するもの

下記3点を事前に用意しておきます。

1) 公式ファームウェア
2) Magisk ManagerのAPK
3) Odin

公式ファームウェアはSamfirmを使って最新のファームウェアをダウンロードしました。

SamFirm
https://forum.xda-developers.com/galaxy-tab-s/general/tool-samfirm-samsung-firmware-t2988647

(参考)Galaxyシリーズのroot化後のファームウェアの更新について
https://galaxy-shw-m110s.blogspot.com/2018/12/galaxyroot.html

Magisk ManagerのAPKは下記からダウンロードしました。

Magisk
https://forum.xda-developers.com/apps/magisk/official-magisk-v7-universal-systemless-t3473445

Odinは3.14.1以降が推奨されています。

odin 3.14
https://forum.xda-developers.com/android/general/odin3v3-14-1-khawajagsm-t4006301

root化手順

1) OEMロックの解除とUSBデバックの有効化

開発者オプションを有効にして、OEMロックを解除し、USBデバックを有効化します。

OEMロックを解除すると、端末がファクトリーリセットされ、端末内のデータが全て消去されます。

詳細手順については下記を参照してください。

(参考)Galaxy Note9(SM-N960F/DS, Android 10)のroot化
https://galaxy-shw-m110s.blogspot.com/2020/01/galaxy-note9sm-n960fds-android-10root.html


2) AP tarファイルとMagisk ManagerのAPKを端末に転送する

PCにダウンロードしたファームウェア(ZIPファイル)を解凍します。

ファームウェアに含まれるファイルについては下記を参照してください。

(参考Galaxyシリーズのroot化後のファームウェアの更新について)
https://galaxy-shw-m110s.blogspot.com/2018/12/galaxyroot.html

解凍したファームウェアの中の"AP tar"ファイルを端末に転送します。

AP tarファイルは、通常、"AP_[モデル名].tar.md5"というファイル名です。

Magisk ManagerのAPKも端末に転送し、インストールしておきます。


3) Magisk Managerで"AP tar"ファイルにパッチを当てる

Magisk Managerを起動し、[Magisk]の[インストール]ボタンをクリックすると、方法の選択メニューが表示されますので、[Select and Patch a File]を選択し、転送しておいたAP tarファイルを選択してパッチを当てます。


↑画面キャプチャを撮り忘れたので、左側の画面では既にMagiskが導入された状態になってますがご容赦ください。

パッチを当てたファイルは端末本体の"Download"フォルダに"magisk_patched.tar"というファイル名で保存されますので、このファイルをPC側に転送しておきます。


4) Odinでファームウェアを焼く

端末の電源を切り、ボリュームダウンキーとBixbyキーを押しながらUSBケーブルを挿し、ボリューアップキーを1回押してダウンロードモードに入ります。

PC側でOdinを起動し、メニューの"Options"の"Auto Reboot"のクリックを外します。

PCに転送したmagisk_patched.tarをAPにセットし、AP以外のBL、CP、CSCには、ファームウェアを解凍して出てきた該当ファイルをセットします。


BL : BL_[モデル名].tar.md5
AP : magisk_patched.tar
CP : CP_[モデル名].tar.md5
CSC : CSC_[モデル名].tar.md5

"CSC"には"HOME_[モデル名].tar.md5"をセットしてもよいのですが、後程、再度ファクトリーリセットをしますので、"HOME..."にしても意味はありません。

"CSC..."と"HOME..."の違いについては下記を参照してください。

(参考Galaxyシリーズのroot化後のファームウェアの更新について)
https://galaxy-shw-m110s.blogspot.com/2018/12/galaxyroot.html

"USERDATA"は空欄のままで構いません。

上記4ファイルをセットしたら、[スタート]を押してROM焼きをします。

ここで、APだけをセットして[スタート]を押すとシステムが正しく焼けませんので気をつけてください。


5) リカバリを起動してファクトリーリセットする

電源キーとボリュームダウンキーを同時に7秒間押し続けると端末が再起動しますので、画面が消えたら、直ぐに(端末が立ち上がらないうちに)、ボリュームアップキーとBixbyキーと電源キーを同時に長押ししてリカバリーモードで立ち上げます。


ボリュームキーを操作して"Wipe data/factory reset"を選択し、電源キーで確定させてファクトリーリセットし、"Reboot sytem now"を選択して端末を再起動します。

この状態でMagiskは既にインストールされていますので、Mgisk Managerを再インストールして、確認します。


最後に、端末の設定をして、バックアップからリストアします。



2020/02/22

Google Playの国別ダウンロード制限を回避する方法(APK Downloader)


海外で現地のSIMを使っていると、同じGoogle IDでも、Google Playから日本国内専用のアプリがダウンロード出来なくなってしまいます。

逆に、海外専用のアプリも日本国内からダウンロード出来ない場合があります。

そうした場合の対処方法の覚書です。

更新されたアプリに不具合があって古いーバージョンが欲しい際にも役立ちます。

PCでの操作になります。

1)以下のページから、APK Downloaderの拡張機能をChromeに追加します。同じ名前の拡張機能がありますので、提供元をよく確認してください。

APK Downloader
https://chrome.google.com/webstore/detail/apk-downloader-for-google/idkigghdjmipnppaeahkpcoaiphjdccm/related?utm_source=chrome-ntp-icon


2)Chromeのアドレス・検索バーの右にあるAPK Downloaderアイコンをクリックします。


↑右端がAPK Downloaderのアイコン

3)APK Downloaderの[アプリの名前またはパッケージ]にダウンロードしたいアプリのアプリ名かパッケージ名を入力します。


ここでは、Google PlayやGalaxy Storeでの配布が終了してしまったSamsung標準の名刺認識アプリ(SnapBizCard)のパッケージ名を入力してみました。

画面上部の設定項目は全て"Default"のままで構いません。

4)[をダウンロード]ボタンをクリックすると、該当するアプリが表示されます。


5)[APKをダウンロード]をクリックするとAPK一覧が表示されます。


6)ダウンロードしたいAPKを選択してクリックすると、APKファイルをダウンロード出来ます。







2020/02/20

APK Updater2でアプリの更新の有無を調べて更新する


Android 10のGalaxyシリーズをカスタムリカバリ(TWRP)を使ってroot化すると、Galaxyアカウントが使えなくなり、Galaxy Storeでの更新確認とアプリの自動更新が出来なくなりますので、代替案としてAPK Updater2を導入してみました。

野良アプリの更新の有無の確認と更新にも使用出来ます。

APK Updater2導入の背景
Android 10のGalaxyシリーズをTWRPを使ってroot化すると、Galaxyアカウントへのサインインがエラーになってしまい、Galaxyアカウントが使えなくなってしまいます。

その状態でGalaxy Storeを起動すると、更新可能なアプリの数は表示されますが、アプリ名を確認しようとすると、Galaxyアカウントへのサインインを求められ、IDとパスワードを入力しても繰り返しサインインを求められ、先に進みません。



このため、Galaxy Storeで更新が配布されているアプリを確認したり、アプリを自動更新することが出来ません。

Galaxyアカウントにサインイン出来なくても、更新が配布されているアプリが判れば、Galaxy Storeで検索して更新することは出来ますし、各アプリの設定メニュー内のバージョン確認画面から更新することも出来るのですが、更新可能なアプリ名が判らないとそれも出来ませんので、代替として、APKUpdater2を導入してみました。

[APP][4.0.3+][GPLv3] APKUpdater 2 - Get Updates for your Apps!
https://forum.xda-developers.com/android/apps-games/app-apkupdater-t3444517

APK Updater2の設定例

1)"Setting"タブ



Update Sources - Google Play

Google Playからインストールしたアプリについては、Google Playで自動Update出来ますので、対象外としています。

Apps - Exclude System Apps

システムアプリもGalaxy Storeで更新が配布されることがあるのですが、この項目を無効にすると、膨大な数のアプリが"Updates"タブに表示されてしまいますので、有効にしています。

Apps - Exclude Disabled Apps

無効にしているアプリについては更新の確認や更新をする必要はありませんので、この項目は有効にしています。

Apps - Exclude Apps installed by an App Store

Change Logを見ると、ここで言う"App Store"とはPlay StoreとAmazonのことらしいのですが、この項目と"Update Sources - Google Play"の違いがよく判りません。いずれにせよ、Play StoreとAmazonは除外しても問題ないので、この項目は有効にしています。

Update Options

互換性のないアプリ等は使用していませんので、この項目内は全て有効にしています。

Root - Root Install

試してみたところ、この項目を有効にすると、"不明なアプリをインストール"する権限をAPK Updater2に与えなくても、root権限を使ってアプリをインストール出来るようです。この項目を無効にしていても、"不明なアプリをインストール"する権限をAPK Updater2に与えれば、APK Updater2からアプリをインストール出来ます。

2)"Apps"タブ


"Update Sources - Google Play"を無効にし、"Apps - Exclude Apps installed by an App Store"を有効にしていても、このタブにGoogle Playからインストールしたアプリの一部が表示されてしまいますので、そうしたアプリは"IGNORE"をクリックしてリストの最下部に移動させています。(表示もグレーアウトされます。)

また、自作アプリも同様に"IGNORE"にしています。

APK Updater2の使い方

"Updates"タブに更新があるアプリが表示されますので、更新したいアプリは"INSTALL"をクリックして更新します。更新の仕方は上記"Root - Root Install"項目の設定によって異なりますが、どちらの場合も簡単に更新出来ます。


但し、Beta版や互換性のないバージョンも表示されますので、よく確認してから更新する必要があります。

一番安全なのは、ここで表示されたアプリをGalaxy Storeで検索し、更新があればGalaxy Storeから更新する方法です。

野良アプリについても、それぞれの配布サイトを確認し、そちらからダウンロードしたAPKをインストールするのが安全です。



2020/02/15

特別なアクセスからバッテリー使用量を最適化する


設定メニューの中の[特別なアクセス][バッテリー使用量を最適化]から各アプリのスリープ状態を設定する方法についてのメモです。

この方法は、[デバイスケア]から設定する方法よりも優先され、設定出来るアプリも多くなっています。

[特別なアクセス][バッテリー使用量を最適化]

バッテリー使用量を最適化するための各アプリのスリープ状態設定メニューは、2ヶ所にあります。

どちらのメニューからも設定は出来ますが、[特別なアクセス]内の設定が優先され、設定出来るアプリも多くなっています。

1)[設定][デバイスケア][バッテリー][アプリのバッテリー使用量を管理][スリープ状態に設定しないアプリ]


2)[設定][アプリ][メニュー(︙)][特別なアクセス][バッテリー使用量を最適化]



[デバイスケア]との違い

[特別なアクセス][バッテリー使用量を最適化]で[非最適化アプリ]に登録したアプリは、[デバイスケア]の[スリープ状態に設定しないアプリ][アプリを追加]で表示されるリストには表示されなくなります。

[特別なアクセス]側で設定すると、[デバイスケア]から設定しなくても、"スリープ状態に設定しない"状態になります。

また、[特別なアクセス][バッテリー使用量を最適化][全て]で表示されるリストには[デバイスケア]の[スリープ状態に設定しないアプリ][アプリを追加]では表示されないアプリも表示され、[非最適化アプリ]に設定出来ます。


↑左が[デバイスケア]、右が[特別なアクセス]

[特別なアクセス][バッテリー使用量を最適化]で[非最適化アプリ]に登録したアプリ
ホーム画面に表示するデータをリアルタイムに更新する必要のあるウィジェット(時計、カレンダー、天気予報等)、使用中に画面消灯してもスリープして欲しくないアプリ(音楽プレーヤや録音アプリ)、SNSやメッセージ系の下記アプリは"非最適化アプリ"に登録しています。

ジョルテ
ボイスレコーダ
AFWall+
Digital Clock Widget
Galaxy Music
Gmail
Kakao Talk
LINE
Lite(Facebook)
Magisk Manager
Messenger Lite
Naptime
Pushbullet
Snowstorm application
Y!乗換案内

2020/02/01

ファイヤーウォール(AFWall+)の導入


Last Update : 05/May/2022

アプリの意図せぬ通信による情報漏れを防ぐためファイヤーウォールを導入してみました。

結果的に広告が表示されなくなるという副次効果もありました。

但し、ファイヤーウォールアプリは常駐しますので、バッテリの消費は多少増えます。

ファイヤーウォール導入の背景

ESファイルエクスプローラが2019年の4月頃にGoogle Playから消えてしまいました。

端末内の情報をサーバー側に送信していたからだとか、ルール違反の広告が原因だとか言われていますが、使い慣れていて便利なので、開発元のサイトからダウンロードして使用しています。

しかし、情報漏れは気になります。

通常のアプリですと、特定のサーバと通信していますので、そのドメインホスト名をAdawayでHostsに登録してしまえば、通信をブロック出来るのですが、パケットキャプチャーで調べてみると、ESファイルエクスプローラは複数のサーバーと通信していますし、ランダムにサーバーを変更しているという説もあります。

そこで、ファイヤーウォール(AFWall+)を導入して、ESファイルエクスプローラのサーバーとの通信を遮断してみました。

AFWall+ (Android Firewall +)
https://play.google.com/store/apps/details?id=dev.ukanth.ufirewall

(参考)パケットキャプチャー
https://play.google.com/store/apps/details?id=app.greyshirts.sslcapture

(参考)Adaway + Magisk(Systemless hosts)
https://galaxy-shw-m110s.blogspot.com/2018/10/adaway-magisksystemless-hosts.html

(参考)ESファイルエクスプローラー
https://www.do.global/zh_CN/product/

AFWall+の設定

*AFWall+はroot権限が必要です。

初期状態では、画面右上の検索(虫メガネ)ボタンの右横のアイコンが"選択済を許可"(レマーク)になっていますが、ブロックするアプリを指定する場合は、このアイコンをタップして、"選択済をブロック"(Xマーク)に変更します




この状態で、リストの中からアプリを選んで、アプリ名の左側のチエックボックスをクリックすると、そのアプリの通信を止めることが出来ます。


チェックボックスは、左から順に、"LAN"、"Wi-Fi"、"モバイルデータ"ですが、ESファイルエクスプローラのファイル共有等のネットワーク機能は使用していませんので、全てを選択しました。


情報漏れを防ぐのが目的でしたが、サーバーとの通信を遮断しましたので、ESファイルエクスプローラーの起動時の広告も表示されなくなりました。

↑ESファイルエクスプローラ起動時のこのような広告が表示されなくなりました

AFWall+ は常駐しますので、バッテリーを消費します。今のところ、気になるレベルではありませんが、環境や使用方法によっては、注意が必要です

AFWall+で通信を遮断しているアプリ

ESファイルエクスプローラ以外にも、全く使用していないアプリや通信をさせたくないアプリの通信(LAN、WiFi、モバイルデータ通信)を遮断しています。


Android Auto
ANT Radio Service
ARゾーン
AR手書き
AR絵文字
Bixby Home
Bixby Vision
Button Mapper
Bixbyサービス,Bixby Voice,Bixby Voice Stub
Briefing
Clipboard Edge
Duo
ESファイルエクスプローラ
Excel,Word,PowerPoint
Facebook
Facebook App Manager
Facebook Services
Galaxy Essentialsウィジェット
Galaxy Music
Galaxy Pass
Galaxy Pass Provider
Galaxy Themes
Galaxy決済
Game Booster
Game Launcher
Game Optimizing Service
Hiya Service
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